タカラベルモント(株)(吉川秀隆会長兼社長)は3月13日、東京・新宿のベルサール新宿セントラルパークで、理美容室専売の化粧品ブランド「LebeL(ルベル)」における『セールスフォーラム2018』を開催した。
まず吉川朋秀常務取締役/ルベル事業部長が登壇。日頃の感謝を述べると、2017年度の総括として、3月末までの国内売上見込みを121億円(2016年度117億円/3.4%アップ)と発表。カテゴリー別ではパーマ97%・カラー99%と伸び悩む一方、メンズが166%と大きく成長が見込まれるという。また2016年に大阪市・中央区に完成したTB-スクエアが2万3716人の来場者数(目標2万人)を記録したことも併せて述べられた。
そして2018年度活動方針では、サロンの本質的価値はデザイン力だとしたうえで、2016年から取り組み続けてきた営業・製品・教育・情報の4カテゴリーの中で、とくに“情報”を強く進めていく考えだと述べる。
というのも、現在ではソーシャルコミュニケーション(webサイト、SNS)は欠かせないが、インスタグラムを始めとしたSNSを活用しきれていなかったから。「一過性の製品発売、販売促進ではなく、年間を通じてストーリーを描く活動をしていかなければならないと考えている」
言葉で表すなら“紡ぐ”“重ねる”。その中で掲げる世界観は『Pile the Beauty。積み重ねるほど、美しくなれる』。これをテーマに、お客さまと年間を通じてストーリーを描いていくとした。「タカラベルモントグループとしては空間作りやスタッフ教育と、すべてにおいてつながっている。ルベルも、その一つひとつのブランドを大切に、お客さまに理解していただきながら展開していきたい」
次いで理美容サロン広報企画の植野尚子氏が2018年度マーケティング施策を説明。ファッション傾向やアンケート調査などを紹介しつつ、お客さまとサロンのギャップを埋めて、より幅広い、より積み重ねていく提案していくことが大事ではないかとして、製品、プロモーション、教育でサポートを図るという。
製品については、各シリーズのコンセプトと価値を明確化して伝えていくこと。またプロモーションでは、SNSを通じたコミュニケーションを強化する。とくにインスタグラムに注力し、視覚的なアプローチでサロンやエンドユーザーにしっかりと発信していくそうだ。
そして教育は表現力と提案力の強化を視野に、コンテストでデザイン力をサポート。またエデュケーショナルプログラムでも3年で売れるスタイリストデビューをテーマに展開し、コミュニケーションコンテンツの充実や、デビュー後のコンテンツも用意。提案スキルを高める教育コンテンツを展開することで、サロン業界の課題にも取り組んでいくと発表した。
その後、東京・渋谷にあるmacaroni coast(マカロニ コースト)の中澤保人代表による『Pile the Beauty。積み重ねるデザインの価値』と題した基調講演が行なわれた。中澤代表はSEE/SAWの開発にも協力している。
同店はデザインができるスタイリストを排出していくことがコンセプト。行き当たりばったりではなく、裏付けのある、奥行きのあるデザインの提供を目指しているという。「長年積み重ねてきた技術があって、アイデアがでるものです」
そのうえで同社製品(LOCOR、Rufor、SEE/SAW)それぞれの商品価値を解説すると、お客さまの期待に応えていくために必要なこととして、デザイン(向上心を持って日々考えていく)と教育(人を育てることを考える)を挙げ、「憧れを抱ける、価値の高い美容業界作りにサロン、メーカー、ディーラーで取り組んでいければと思っています」と述べた。
最後に2018年度エリア施策を東日本第二営業部の斎木 毅氏が発表。サロン価値の向上をミッションとして、パーマでもカラーでも売上げを10%以上、上げることに取り組んでいくという。
そのために製品とプロモーションを合わせて提案。そして『サロンの〇〇したい』に応えていくことが2018年度の営業活動となるとして、セミナーや情報発信、代理店新入社員サポートなど、10項目を上げると終了となった。