日本ヘアカラー工業会が松永佳世子教授を講師に『特別セミナー』

 日本ヘアカラー工業会(水野真紀夫会長)は521日、大阪市・中央区のTB-SQUAREで『キレイなヘアカラーを楽しみ続けていただくために~ヘアカラーアレルギーを防ぐための大切なセミナー~』を開催した。

 冒頭、岩瀧正之理美容師啓発専門委員長がヘアカラー工業会の活動内容やヘアカラーリングハンドブックの説明。さっそく『~皮膚科専門医からのアドバイス~』とした第一部のセミナーに移った。

 藤田保健衛生大学医学部アレルギー疾患対策医療学講座教授、医学博士、皮膚科専門医、アレルギー専門医である松永佳世子講師。かぶれにおけるアレルギー性と刺激性の違い、臨床現場におけるヘアカラーアレルギーの症例や現状を講演。さらに理・美容師の手荒れとかぶれ対策についても言及し、ハンドクリームをこまめに使用すること、また染料が透過しにくいニトリル使用の手袋を使用するなど、サロンごとにしっかりと手袋を選定し使用すると良いことなどが述べられた。

 

 続いて松永講師に加え、久野千枝アレルギー疾患対策医療学講座看護師、日本ヘアカラー協会ヘアカラーリストの江波戸大介氏(imaii)、小松健司氏(kakimoto arms)が登壇。4氏によるトークセッションが行なわれた。

 ヘアカラーで異常があった場合の対応方法や、施術前の問診や頭皮・皮膚の観察の大切さ、さらに顧客へのリスク説明など、サロン現場でのポイントが語られた。そして理美容師の手荒れとかぶれを防ぐために、看護師視点でのハンドクリームの塗布方法も解説された。

 

 最後に田尾大介副会長は、お客さまに次の4項目を聞くことで、リスクをかなりの軽減できると話す。

Q.本日の体調
Q.頭皮や顔、首筋にはれもの傷、皮膚病等があるか
Q.これまでヘアカラーでかぶれたことがあるか
Q.[新規客]これまでヘアカラー時に頭皮や体調等にトラブルがあったか、[リピーター]前回のヘアカラー時(帰宅後含む)に頭皮や体調等にトラブルがあったか

 これを実践してほしいとして、「ハンドクリームや手袋などのツールも発達している。お客さまはもちろん、若い人材を守るためにも、上手く活用してほしい。これからも情報収集し皆さまと交流していく」と述べ終了となった。

ヘアカラーリングハンドブック