学校法人山野学苑は6月6日、ジェロントロジー分野で権威のある南カリフォルニア大学(USC)のピンチャス・コーエン博士(ジェロントロジー大学院学部長)による特別講演を、東京・代々木の山野美容専門学校山野ホールで開催し、山野美容専門学校や山野芸術短期大学の学生ほか一般社会人が聴講した。
ジェロントロジーとは、高齢になっても健康で美しく充実した人生を送れるように、社会学、心理学、生理学、遺伝学、医学、経済学など多面から総合的に研究する学問のこと。
現在、平均寿命が伸びているのに、自立した生活を送れる期間の健康寿命はあまり伸びていない。同じ年齢でも、若く見える人のほうが長生きするという研究結果や、元気のない高齢者がメイクやネイルなどをすることで笑顔になるなど、美容が健康寿命延長に役立っている。
遺伝子研究から、どのように歳をとるのかある程度予測できるので老化の対処法もわかるという。コーエン博士は「人それぞれに加齢が違うので、その人に合った個別のプログラムが必要。また、現在、高齢者は最近、スキンケアを大切にしている。美しくなるための商品は現在あるものを活用することも必要だが、もっと大切なことは新しい発見をすること。これから糖尿病やアルツハイマー病を防ぐことに注力していくが、エイジングの新しい商品開発もしていきたい」と述べた。