全国理容連合会(大森利夫理事長)は2月19日、中央理美容専門学校において「OMC2020パリ世界大会」(注1)での金メダル獲得を目指す「2020 全理連ナショナルチーム」の結団式を行ない、ジャーナル向けの会見とトレーニングの様子なども併せて公開した。
冒頭、大森利夫理事長より「昨今では全国大会を見ても、技術を競い合う前に心の中でプレッシャーに負けてしまう傾向があると感じる。その中で労力・費用などの負担を払い除け、果敢にチャレンジをする7名の選手には御礼を述べたい。日の丸を背負うことを喜びや誇りに変え、これから半年の時間を楽しんで頂きたい」と激励。そして、大相撲の初場所にて平幕の徳勝龍が初優勝した例を挙げながら、「勝負の世界では過去の実績が通用しない怖さもあるが、時には目に見えない力が勇気を与えてくれることも少なくない。それにはフェアに切磋琢磨し、誰もが応援してくれるような人格を養うレッスンが必要。優れた作品だけでなく、日々のあらゆる研鑽の先に金メダルがある」と心身の充実の大切さが語られた。
その後、飛田恭志・片桐寿彦・栗野大輔のトレーナー陣へ委嘱状が授与され、正式に新チームが始動。引き続きメンバーが順に紹介され、一言ずつ豊富や決意を述べた。来年には「OMC2021ジャパン 世界大会」(横浜にて開催)も控えており、世紀の祭典が間近に迫る中、大舞台での飛躍にフォーカスしながら、着実に目標へ向かう各人の熱い姿勢が窺えた。
現在は世界的にもバーバーブームが席巻し、コンテストの内容にも影響を与えている。9カテゴリー・15種目ある中で今後、個々の適性を見極めながら、チームを編成することになるが、新旧混在の状況で経験値の高い中村啓介選手にはまとめ役としてのリーダーシップが期待される。また、「テクニカルカテゴリー」「人間モデルのバーバースタイル」「ファッションカテゴリー」が戦略上の軸だが、全国大会に採用されている世界大会種目との連携や底上げも重要になりそうだ。直近では20年以上もメダルを獲得し続け、「仕事・作品・結果」のどれもが注目される存在となった日本だけにトレーニングでも和やかな雰囲気の傍ら並々ならぬ気迫が感じられた。