株式会社リクルートライフスタイル(淺野健社長)の調査研究機関・ホットペッパービューティーアカデミー(千葉智之アカデミー長)は、本気で訪問美容に取り組み、実際に施設契約・個人契約を獲得して訪問美容をスタートすることを目指す「訪問美容ゼミ」を2018年から企画しており、2020年9月1日に3期目となる3か月間のゼミ(初の完全オンライン)を開講した。
ゼミには、23名が参加。4チームに分かれており、プロの伴走者がついた。伴走を務めたのは、全国福祉理美容師養成協会(ふくりび)の赤木勝幸理事長と岩岡ひとみ事務局長、trip salon un.の湯浅一也代表と清野美保教育部部長の4名。最終日の11月24日には、成果発表と修了式がやはりオンラインで開かれた。ゼミのゴールは、“施設契約1件or在宅契約4件以上のを獲得し訪問美容を始めている状態”。成果発表後、同アカデミーの服部美奈子研究員は「施設契約・個人契約獲得の獲得が目標だったが、それだけではなくサロン客が将来外出できなくなったときにそのまま担当してもらえる、という環境も作れたと思います」とゼミの効果を強調した。
また、伴奏者からゼミ生へ、1.勇気・刺激をもらったエピソード 2.ゼミでできるようになったこと 3.訪問美容に取り組み続けることであなたの未来はどうなっていくと思うかという3つの質問があり、チャットで答えた。1.のエピソードについては、施設関係者や利用者、伴奏者などから声をかけられることが励みになったという声があり、伴奏者の岩岡さんは「美容師は案外、美容の可能性について気づいていないのではないでしょうか。医療福祉の現場は訪問美容を必要としていて、期待もされているといつも感じています」と述べた。
2.の.ゼミでできるようになったことについては、飛び込み営業が好きだったと気づいたり、美容師という立場を強く出せるようになった、今までやってきたことがここにつながっていたことがわかった、などがあった。伴奏者の赤木さんは「これからの時代、美容の力はサロンワーク以外にも必要になってきます。美容師は、みなさんにとって誇りある職業だということに気づくことはいいことです」とコメントした。
3.あなたの未来はどうなっていくと思うかについては、様々な年代やいろいろな状況の人々と接していくことで今までの価値観の変化が楽しみ、スタッフの長期雇用のためにサロンをより地域密着店にしていく、などがあった。伴奏者の岩岡さんは「訪問美容に取り組むことによって、サロン客への関わりや地域への目線も変わったのではないでしょうか。そこが非常に重要で、たまにはベクトルを自分に向けることはいいことだと思います」と述べた。
修了式では、千葉アカデミー長がゼミ生代表の卒業証書を読みあげた。千葉アカデミー長は「訪問美容とコロナ禍、2つの新しいことを一度に行なうという難易度の高いゼミになりました。休みの日や、深夜にもメールが飛び交っているのを見て、素晴らしいゼミになったと感じています。契約が取れた方も取れなかった方も、この3カ月はかけがえのないものになったのではないでしょうか。今後、間違いなく訪問美容がますます必要になる時代となります。フロントランナーとして、訪問美容を続けていただきたいと思います」とあいさつした。