美容業界に特化した「集客のできる予約システム」を提供する株式会社リザービア(鈴木一平代表取締役社長)は、顧客管理 × POS システムメーカーの株式会社アライド・システム(須藤順一代表取締役)と新たなPOSシステム『A’staff Cloud Smart』を共同企画・共同開発した。
この進化・発展は、いわゆるAfter コロナでのサロン経営にも有用なると考えられる。そこでリザービア社の植田美保 執行役員と大野真太郎 集客支援事業グループ 営業Div セクションマネージャーに、予約システムや新POS システムを紹介してもらいつつ、開発に対しての想い、さらには描いていきたい未来などもお話しいただいた。
植田美保 執行役員
大野真太郎 集客支援事業グループ 営業Div セクションマネージャー
選択の幅を広げる
web予約システム〝リザービア〞は2012年3月から構想が始まり、同年7月にリリースされたが、まずは誕生のきっかけから紹介していきたい。
当時の美容室向けweb予約システムに目を向けてみると、消費者が利用する際はメール認証や事前の会員登録が必要だった。そのうえで指名するスタイリストやメニューを選択し、希望する日時の状況を確認するという流れ。正直に言えば、面倒に感じる場面もあったことだろう。
それが初めて行くサロンであれば、なおのこと。時間をかけて登録することには、躊躇しても仕方がないと思える。では、なぜ会員登録が必要かと言えば、美容業界では顧客カルテを非常に重要視しているためだと同社は推測したという。
確かにカルテはサロンのみならず、顧客にもメリットがあることは間違いないが、新規web予約利用への障壁にもなってしまっている。とはいってもweb予約システムを導入するうえでは、他に選択肢もない。
こうした状況を打破しようと開発に着手。『登録無しのカンタン予約(商標)』で、ソーシャルログインも可能なweb予約システムをリリースするに至ったのだ。すると好評を博し、ほどなくして導入サロンのweb予約数を数倍に伸ばすことにつながったという。
システムを介した想い
『予約数の最大化』にこだわる
そうして本年、10年目に入ったが、実はコロナ禍で導入するサロンが増加しているそうだ。聞けば2020年では多いときに、前年同月比で600%近くにも上ったというから驚かされるばかり。
ここまで急増した理由は何か。背景には多くのサロンで『売上げ至上主義から脱却し、利益志向にシフトしている』ことが挙げられると、植田さんは分析する。
たとえば、1人のスタイリストが月間100万円、200万円と、どれだけ売上げられるかを目指すといった経営を考えれば、新規集客が重要になってくる。故に高コストでも予約サイトやクーポンサイトなど、集客可能媒体を活用することは有効な手段となるだろう。
事実、同サイトの利用率は増加傾向。植田さんは「こうしたサイトが築き上げてきたweb予約という文化は、美容業界の効率化や予約数の増加などに大きく寄与しています。消費者としても利便性が高まったことは間違いないこと」とも話してくれる。
目指すべき姿
負担を軽減できるサポートを
実際、リザービアではコスト削減と集客の両方を可能にすると、大野さんは話してくれる。
同社に問い合わせるサロンの7~8割はクーポンサイトなどを利用している。そのサロンの新規客と既存客の予約割合を見てみると、おおよそ7~8割が既存客。つまりコストをかけても、思ったほどの新規集客ができていない現状が窺い知れる。
ならば、たとえば既存客だけでも自店から予約してもらえるようになれば、サイトの手数料等の削減につながるだろう。「加えてリピート率も伸びてくると思いますので、そうした部分のコスト削減につなげることができます」
さらに集客では現在、Googleマイビジネスからの来店が増加していることから、上手く活用していくことが望ましいとも話す。「Googleマップには住所や営業時間、定休日はもちろんのこと、口コミや評価、設定次第ではメニュー構成や料金まで、消費者が知りたい情報がすべて掲載されています。しかも比較検討がしやすい。このことがGoogleマイビジネスからの来店が増加傾向にある理由のひとつです」
ただし、予約までの導線が重要だと続ける。予約をしようにも電話のみだったり、自店のホームページやクーポンサイトなどを経由しなければならないのであれば、消費者は面倒に思えてしまうからだ。「WEB予約の導線をクーポンサイトに向けてしまうと自店以外の多くのサロン様も目にするでしょうから、途中で離脱する可能性は高まってしまいます」
そこで同社では2020年5月、美容業界では先駆けてGoogleマイビジネスから予約ができる仕組みを導入している。
とはいっても単に予約ボタンが設置してあるだけで、簡単に予約数が増加するわけではない。やはり設定や更新頻度の向上など、サロンみずからが集客につながる努力をしていかなければならない。
その負担軽減も考慮し、2021年3月よりGoogleマイビジネスとの連携を強化。たとえばリザービアではクーポンやお知らせの配信が可能なのだが、作成した情報はGoogleマイビジネス上にも反映するそうだ。「自社で集客していくのであれば、それなりの知識が必要で労力
もかかります。でしたらなるべく負担が軽くなるように当社がサポートしていく、といったことを追求していきたいと考えています」
リザービアが描く未来
美容業界のDX化
こうしたスピード感ある対応を可能にしているのは、2019年に行なわれたM&Aが大きいと植田さんは話してくれる。「株式会社リジョブが親会社になりましたが、それにより体制が強化され開発スピードも上がったことから、即座に対応できるようになりました」
そのうえで同社が見据える未来について、美容業界にDX/デジタルトランスフォーメーション※を推進していきたいと続ける。
実際、あるプロジェクトが進行中だ。それはレセプションのAI化。忙しいときの電話対応はサロンにとっては負担になりかねない。また施術を受けているお客さまも、何度も中断されてしまえば良い気分はせず、居心地の悪さを感じてしまえば次回来店にもつながらないだろう。
こうした課題をAIで解決していく。スタイルや悩みの相談といったことはまだ難しいが、予約の電話ならAIで対応し予約表やリザービアの台帳と連携させるといった具合。大野さんは当初、その進化に驚きを隠せなかったそうだが、テスト段階として実際にやり取りを行なってみると、非常にスムーズでさらに驚かされたという。
また植田さんは「このレセプションのAI化については、来春には導入していきたいと考えていますが、そうして1件でも多くの予約につなげていけたらと思っています」と述べる。
※DX/デジタルトランスフォーメーション:デジタル技術を活用して経営やビジネスプロセスを再構築し、より良いものにしていく取り組みのこと
進化するデジタル技術
さらに構想中ではあるが、レコメンデーション※を活用していきたいと植田さん。
当然、個人情報の問題が生じてくるが、この機能を美容業界に落とし込む。たとえば次回来店につながるように、お客さまの来店周期に合わせて自動的にメールやショートメッセージの配信、LINE通知などを行なうといったことを模索。もちろん定型文ではなく、パーソナライズした内容でだ。「それこそお客さまにハガキを送っていたことを自動で行なえるような世界観を目指しています」
もうひとつ、新規客の予約時に関して、たとえば20代のロングの女性なら、過去のデータから『(スタッフの)○○さんが担当すると次回来店率が高い』といったことを割出、担当スタイリストを振り分けられるようにしていくことも構想にあるのだとか。
こうして加速度的に進化するデジタル技術。その恩恵をどう美容業界にもたらしていくのか。実現に向けて、同社はいち早く取り組んでいきたいと植田さんは話してくれる。「美容業界の方々に有用なシステムをお使いいただけることを考えながら、システム開発を進めています」
しかしDX化は、それなりにコストもかかるのではないだろうか。だとすると厳しい経営状況であれば、二の足を踏んでしまう。伺ってみると、同社の顧客(サロン)は95%が3店舗以下、1〜2店舗ほどの規模もしくは個人店。したがって、できるだけ低価格に使用してもらえることを思案しながら、『予約数の最大化』につなげていきたいと話してくれる。
<後編に続く>
【インタビュー】特別企画「株式会社リザービアが描く未来」予約システム×高機能POSシステム『A’staff Cloud Smart』<後編> | H.B.News (ribiyo.co.jp)
※レコメンデーション:推薦するという意味が語源。顧客の好みを分析して、価値があると思われるおススメの商品や情報を個別的に提供サービスのこと。
美容業界に特化した「集客のできる予約システム」を提供する株式会社リザービアと、顧客管理×POS システムメーカーの株式会社アライド・システムが共同企画・共同開発した、新たなPOSシステム『A’staff Cloud Smart』
集客できるPOSシステム Reservia POS /リザポス(旧Smart Recept /スマレセ)
株式会社リザービアは美容サロン向けのWEB 予約&集客システム「Reservia」の提供を中心に行なっている。
開始してから6 年で利用店舗は4,500 店舗、月間利用ユーザ数40 万を超える業界TOPのシステムに成長。「美容業界を大きく変革した会社」と言われている。
https://rsvia.co.jp/
Reservia はユーザーの使いやすさにトコトンこだわったネット予約システム
Reservia(リザービア)は、美容室やエステサロン、ネイルサロンを利用されるお客様がカンタンに操作ができ、そしてスムーズに動作することで予約を取ることにストレスを感じないよう、使いやすさにトコトンこだわったネット予約システム。
会員登録の必要な予約システムは、個人情報の取り扱いに対して不安を抱きやすい昨今においては、利用者の心理的障害の一つとなりえます。
また、スマートフォンの普及により多くの方が手元でインターネットを楽しめるようになり、便利なアプリを使い慣れた現在では、複数の情報の入力が必要となる会員登録は一言に『面倒』な作業となりました。
「もしかしたら、一回しか行かないかもしれないのに・・・」
そんなお店の会員に登録することなど、ご自身なら如何でしょうか?
リザービアの最大の特徴は、従来の会員登録フェーズにあった面倒な操作を一掃したことです。
「登録無しのカンタン予約」やフェイスブックID 情報を使ってログインする「Facebook ログイン」で簡単に予約を取ることができます。
また、極限までユーザーの操作数を少なくすることで、サロンを利用するユーザーにとっては見やすく、そして使いやすく、予約を取ることに迷うことがありません。