全理連「第184回評議員会・第184回通常総会」を開く

 全国理容生活衛生同業組合連合会(全理連、大森利夫理事長)は5月27日、東京・代々木の全理連ビルで「第184回評議員会・第184回通常総会」を開催した。

 大森理事長は「現在、新型コロナやロシアのウクライナ侵攻など、これまで想像ができなかった不幸なことが起こっている。その影響もあって円安となっているが、理容は料金に転化しにくい。当連合会では売上向上ができるよう、施策を行なう。そのひとつとして〝Go To Barber〟キャンペーンを連合会と単組、ダブルで実施したい」とあいさつした。

第184評議員会の議事に入り、議案第1号「令和3年度事業報告承認の件」、議案第2号「令和3年度決算報告および剰余金処分案承認の件」、議案第3号「役員(監事)選任の件、議案第4号「役員(理事)選任の件を案審議、すべて賛成多数で可決承認した。

令和3年度に行なったおもな事業は、47都道府県組合に「ポストコロナ対応特別推進費」1億4000万円(6月)を、「第6波コロナ対応・デジタル化推進費」5000万円(11月)の営業支援の実施。全国理容総合研究所を「将来像(財政)検討委員会」、「ソーシャルビジネス対応委員会」、「新営業推進(営業支援)検討委員会」の3委員会としてスタートし、国の補助金事業「アフターコロナを見据えた人に優しいサロンづくりの提案〈バリアフリー化等の提案と推進〉」(ソーシャルビジネス対応委員会)、「コロナ禍における低迷する業界の営業支援〈インターネットを活用した非接触セミナーの推進と女性向けメニューの普及推進〉」(新営業推進検討委員会)を実施。また将来像検討委員会では「新時代に対応する連合会就業規程などの検討」の答申を行なった。併せて令和3年度補正予算•生活衛生関係営業業績回復支援事業「理容サロンに行こう〝Go To Barber〟キャンペーン」(申請中)の企画立案。ジェンダー平等(女性参画)への特別評議員推薦制度の創設、理容の歴史をまとめた大全集「理容史」の刊行など。

なお、令和3年9月に日本で開催予定だった2021世界理容美容技術選手権大会は新型コロナウイルス感染拡大防止を考慮して中止したが、代わるイベントとして、世界初のオンライン方式による「HAIR WORLD・ジャパンカップオープン2022」を開催、併せて世界大会を予定していた横浜市の中華街に西洋理髪発祥の地モニュメントを建立、除幕を行なった。また新型コロナウイルス感染拡大で1年延期となった東京オリンピック・パラリンピック選手村ヘアサロン(理容、美容、ネイル)で、その運営にあたり好評を得た。さらに東日本大震災から10年をむかえ、教訓を次世代へとつなごうと「あれから10年事業」としての教訓句碑の除幕式(宮城県名取市・名取市震災メモリアル公園)なども実施した。

〝Go To Barber〟キャンペーンについて大森理事長は「令和3年度の補正予算で、実施は2月の理事会で了承されたが、予算額は未定だった。4月28日に、同事業について5000万円の国庫補助基準額(申請どおり)の内示があったことから、具体的な内容の提案があった。実施内容(予定)は①プレゼント(ぬいぐるみ)商品制作 ②キャンペーンサイトの制作 ③ポスター・抽選券配布 ④抽選会 ⑤効果測定などだが、6月の理事会で再構築する」と説明した。

令和3年度の収入合計は12億3395万円、支出合計は13億1679万円で、税引前当期利益は6月と11月に営業支援の影響で、△8283万円となった。剰余金処分金は当期利益△8283万円に前期繰越利益1億4752万円を充当し、特別積立金642万円を除いた5774万円を次期繰越利益として計上した。

任期満了により、新監事に東北協議会・伊藤知幸山形県理容組合副理事長、関東甲信越協議会・阿部勇新潟県理容組合副理事長、中国協議会・太田佳徳新潟県理容組合副理事長が選任された。また、水口良一理事(愛媛県理容組合副理事長)が5月1日に逝去したことにともない、吉村則男愛媛県理容組合副理事長を選任した。連合会の慣例により、理事長出身組合から理事会推薦理事を選任している。

これらの案件は評議員会終了後行なわれた第184回通常総会に一括上呈し、承認された。