日理株式会社(有馬公明社長)は11月12日、愛知・名古屋市の名古屋コンベンションホールで『令和6年度 全国ニチリ代理店総会』を開催した。参加代理店は東西120社、会議参加者数は約150名。
冒頭、あいさつに立った有馬社長はまず、日頃の取り組み並びに本総会の参加に謝辞を述べるとともに今回、名古屋で、それもBEAUTY FACTOR 2024(理美容師向け大展示会&スペシャルセミナー)と同時開催としたことについて話し始める。「今年の日理のスローガンは『チャレンジ』だが、行動、実践して初めて生きる。その一環とまでは言いませんが今回の開催となった。担当セールスがお伺いしましたら、良いところも悪いところもいただければ幸い。これからも皆さまにあった、時代にもあったやり方に変えていきます」
そして本年を振り返り、能登地方での地震、羽田での事故とかつてない始まりで迎え、世界規模で自然災害が起き、戦争が続いているとして、政治では岸田内閣から石破内閣に変わり、米国ではトランプ氏が返り咲いたことにも触れる。「それがどのような影響を及ぼすのか。続く円安で順調な企業もあれば、厳しい企業もある。何が起きるかわからない、また何が起きても不思議ではない。そうした中、理美容業でビジネスをさせていただいている。カッコいいことを言うつもりはないが、ジタバタしても始まらない。できないことはできないが、今できることは何かと問い、それを実行するだけ。これはいつも心がけている」
加えて、以前『これからはモノからコト』だと言われていたがモノも大事。しかし理容専売品は少ない。時代の所為にはしたくないが、これが事実。そしてコトはセミナーや講習会だと捉えていると話す。「ですから、われわれのビジネスにおいてはモノもコトも一緒に推し進めていく。そうして、さまざまな場所でさまざまなモノを提案してきたが、的を射ているだろうと取り組んでいる。もしダメならまた違うものと、絶対になくならない。ただ、ご意見をいただかないと次に生かせられない。ぜひ声を聞かせていほしい。日理はこれからもチャレンジ、そして実行をしていくので一緒に頑張っていきたい」
また来年、同社は110周年を迎えるが「伝統に胡坐をかかず、いつも今を大事にしていく」とも述べた。
次いで、東日本ニチリ代理店会幹事長(株)名久井、名久井功介代表取締役社長、および、西日本ニチリ代理店会幹事長(株)安永、安永 正代表取締役社長があいさつ。そして代理店会会計報告がなされ滞りなく承認された。
引き続き、ホーユー株式会社プロフェッショナルカンパニーから、佐々木義広代表取締役 執行役員プレジデントがあいさつ。日頃の感謝を述べると、続けて理美容業界の市場動向の中で男性市場の拡大に触れ、ヘアカラーのメニュー率は増加傾向で、オシャレに気を使う若い世代、また40代や団塊ジュニアを含む50代の白髪世代が、この増加を牽引しているのではないかと話す。
さらに若年層は美意識が高くコスメやスキンケア関連が伸びているが、団塊ジュニアにおいても、白髪など加齢による変化を気にするなど美容感度の高まりが窺い知れる。この人口のボリュームゾーンである団塊ジュニアの男性に向けて、同社のカレンシアカラー(白髪ぼかし)で、悩みに応えられるのではないかと考えているという。
そこで今回、カレンシアカラー(白髪ぼかし)を使った新メニューを提案。「今まで支持されてきた商品価値をさらに進化させ、これからの時代あるいはニーズによりマッチさせた白髪ぼかしを活用した新メニューで、従来とは異なるターゲットのお客さまにも届けられると思う」として「今回の提案がサロン様の経営にお役に立てれば幸い。ホーユーは今後も理美容室の発展に向けて、さまざまな貢献をし続けていく」と述べた。
次にクラシエホームプロダクツ販売株式会社から、上嶋一善代表取締役社長が登壇。日頃の感謝を述べた。
そして今夏の猛暑で冷シリーズが理容サロンの施術需要、そして店販商品も促進し、前年以上の売上げを確保したと報告。また国内景気はインバウンド事業が好調なものの、原材料価格は高止まりが続いている。そのような環境下、基盤となるシャンプー・リンスカテゴリーおよびシェービングカテゴリーの強化を商品面、販促面からサロンへの貢献を続けると話す。「そこでクリエステの再活性化。共に育ててきたマイルドシェービング、お顔そりエステについて効果的な販促策を講じ、講習会等を中心とした啓蒙活動を含めて、引き続き認定サロン3000店を目標に取り組んでいく」
そして新商品では、バサラフェイスカバークリームの店販促進策とサービス面の拡充により、サロンの客単価に貢献していきたいと話す。「今後もサロン様の付加価値をさらに高められるように、さまざまな提案をしていきたい」
一方でホームプロダクツ事業全体としては、常に新しいお客さまを獲得していくために、共感される商品の開発、共感される宣伝販促活動、共感される営業活動を徹底して取り組んでいくとして、「メーカーの原点であるユニークな新商品の開発と育成、わかりやすい売り方の提案を全社一丸となって取り組んでいく」と述べた。
なお昨年10月、メーカー機能を軸に1社に統合再編し、クラシエ株式会社を発足する、経営機構改革を実施している。この経営機構改革を通じて「世界を夢中にする100年企業」を目指し、グループ本来の綜合化を発揮する「クラシエの綜合化」を実現させて、自然と調和した「医衣食美・快適」の領域で、新たな価値創造やイノベーションの創出を図り、お客さまや患者さまへ価値提供を高めていきたいという。
その後、令和6年度日理・クラシエ代理店表彰式が行なわれると、今後の営業方針の発表に移った。
令和6年度日理・クラシエ代理店表彰
<ニチリ表彰受賞店>
[全国最優秀店賞]
全国第1位 (株)名久井(盛岡市)
全国第2位 (株)和田商店(大阪市)
全国第3位 (株)有海理美容器具店(山形市)、(株)菅野二郎商店(郡山市)、駒井ビューティサプライ(大阪市)
[全国優秀店賞]
(株)光美容化学(弘前市)
他14件
[全国有力店賞]
(有)ヤマグチ(東京都)
他17件
[特別協力店賞]
(株)和田商店(大阪市)
他3件
<クラシエ表彰受賞店>
[全国最優秀店賞 売上額部門]
全国第1位 (株)和田商店(大阪市)
[全国最優秀店賞 売上伸長率部門]
全国第1位 (株)古川商會(名古屋市)
全国第2位 (株)エスピーエス・ヨシダ(東京都)
全国第3位 (株)輿石(東京都)
[全国優秀店賞 売上伸長率部門]
全国第1位 (株)みのや商店(別府市)
全国第2位 (株)堤理美容商事(水戸市)
全国第3位 (株)アーネスト(東京都)
[マイルドシェービング 特別協力賞]
全国第1位 (株)みのや商店(別府市)
[マイルドシェービング 協力店賞]
全国第1位 (有)能登商店(さいたま市)
[重点ブランド 特別協力店賞]
東日本第1位 (株)名久井(盛岡市)
西日本第1位 (株)古川商會(名古屋市)