『令和6年度 全国ニチリ代理店総会』で〝イケおじ量産化計画〟発表

日理株式会社(有馬公明社長)は11月12日、愛知・名古屋市の名古屋コンベンションホールで『令和6年度 全国ニチリ代理店総会』を開催した。
その中で今後の営業方針について、日理、ホーユー、クラシエ3社合同で『イケおじ量産化計画』を発動することが発表された。

今後の営業方針
[日理]
イケおじとは、年齢を重ねても男性として魅力を感じられる人のことで、清潔感のある見た目が重要とのこと。日理では、それを叶えられるのは刈る・剃る・洗うができる理容店だとして、①メニューの提案(セミナー)の強化、②店販商品の強化、③同行販売の強化、④安心安全(防災)の強化、⑤営業支援ツールの強化の5つの強化を実施するとした。
そして同計画で使用できる商品を紹介。まず家庭用EMS機器『ゾーガンキン オーヴォ』。シェービング前に同製品でスキンケアすることで、単価アップにもつなげていける。なおオススメ洗顔剤として、バサラジェルクレンザー、メンテック2WAYフォーミングソープを挙げ、店販にも期待できるとした。
同じくシェービングメニューで、シェービングスチーマー『ピジョン炭酸温泉Shaving』も紹介。のぼり旗(別売り)を用意し、東京店、大阪店ともに貸し出し機も準備しているとのこと。またヘアカラーメニューでは、ボサボサ髪解消に向けて『AMAZING WATER78 Ultra』をヘアカラー剤に混ぜることを提案。そして2023年から2024年にかけて大阪店を中心にウォール社の講習を計16回実施し、合計集客数は981名で、卸価格で700万円を超える売上げ(当日売上)となっていることを報告。またウォール社『リプラス プロ2』は1台でフェードを99%刈ることができることが述べられた。
さらに40代50代のミドル世代は店販購入意向も高くなっているため、店販商品としてメンテックシリーズの『2WAYフォーミングソープ』と『オールインワンエッセンス』を紹介。フランス国際オーガニック認証機関エコサート・コスモスオーガニック認定を受けた商品で、ミドル世代に特化した化粧品となっているという。
続いて2024年の店販商品ベスト3(1.ゾーガンキン スカルプ、2.ニューウェイヘアブラシ、3.イージーリフトローラー)の中から、イージーリフトローラーを活用し、理容店だからこそできるスチームタオルを使用した単価アップメニュー『らくらくハンドケア』を紹介。フロンテ イージーリフトローラーのほか、サイファ ギューオイル、クリエステ パック剤、カラースチームタオルを使用する施術で、直近の講習会はすでに満員になるほどの注目度。施術動画も用意してあるとのこと。
また安心安全(防災)の強化として、超軽量で歪みもない『割れないビューティーミラー』、そして『4連パネル付ソーラーチャージャー』も紹介されると、最後に来年3月24日に宮城・仙台でもビューティーファクターを開催すること、ならびに営業支援ツールとしてインスタグラム、LINE公式アカウント、TikTokを随時配信していることも述べられた。

[ホーユー]
ホーユーは『イケおじ量産化計画』に沿って、『イケおじライツ』と『メッシュキャップシルバーハイライト』を提案。2つのメニューはメンズ顧客活性化を目的とした、カレンシアカラー(白髪ぼかし)の新たな活用法となるという。
今まで白髪ぼかしは50代以上の方、もしくは白髪量50%以上の方をメインターゲットにしていたが、加えて短時間でデザイン性のある仕上がりを叶える『イケおじライツ』と、若年層を含めて髪全体をデザインする『メッシュキャップシルバーハイライト』で対象年齢・活用範囲を広げ、新たな価値を提供していくという。
そして『イケおじライツ』については、BRAND HAIR SEIZE(千葉県・船橋市)の佐々木俊洋氏、『メッシュキャップシルバーハイライト』はSTRAWHAIR(名古屋市・森山区)の藁科幸則氏がそれぞれ解説。テクニックから実績まで紹介された。
今後、『イケおじライツ』『メッシュキャップシルバーハイライト』は日理と協同しながら普及活動を推し進めていくそうで、白髪ぼかしを使用している中での単価アップや、白髪ぼかしを使用していなくても若い世代を取り込みたいというサロンにも響く提案になると述べられた。

佐々木俊洋氏(BRAND HAIR SEIZE)メッセージ
「個人的に、理容業界は変化することが苦手でもあると感じております。今まで培ってきた技術であったり、経験・体験から自負が生まれ、今までのお店で何とかなると、新しい技術やSNSを活用されることが少ないことが現状。対して美容業界は新しいもの取り入れ、SNSで発信しています。理容業界もたとえSNSが苦手であっても、お客さまに情報を伝えていくことは非常に大事だと思います。
男性がメイクすること、スキンケアすることが当たり前になってきています。だからこそ今まさにチャンスであり、変わる時代、時期ではないかなと個人的には思っていますので、どんどんチェンジしていただいて、新しいものを取り入れ、皆さんのお力を借りて全国にこの技術や理容の良さ、理容業界が盛り上がっていければと思います。
子どもがなりたい職業ランキングで理容師も肩を並べられればと本気で思っていますし、私も頑張っていきますので、どうかよろしくお願いいたします」

藁科幸則氏(STRAWHAIR)メッセージ
「最近、バーバーブームで盛り上がっていると思いますし、少しずつですけど理容に活気が出てきていると思っております。『メッシュキャップシルバーハイライト』ですが、新しいテクニックを広げて、改めて理容店に行こうと思うお客さまを増やしてることが使命だと思ってますし、大切だと思っています。
美容業界にかなり遅れを取っていることは自分でも思っていますが、もっと理容業界全体で盛り上げていけば集客にも、求人にもつながっていくと思いますので、そのお手伝いができたらと思っています」

[クラシエホームプロダクツ販売]
最初に同社のバサラシリーズの売上げが伸びていることについて、男性美容市場の成長に起因していると分析。そこで今後、バサラブランドの販売強化による、メンズケア市場でのリーダーシップと男性美容市場の成長を取り組んでいきたいと話し始める。
そして冷シリーズについて、猛暑を好機と捉え、とにかくサロンに足を運んでもらう手段の一つとして冷シャンプーを使ってもらい、そこからカットやシェービングにつなげていくとも考えているとのこと。
また同社が考えるイケおじのイメージとは、髪と肌をケアしている清潔感のある人。そこで営業活動提案として、バサラスキンケアとジオット ブルージェルを使用しつつサロンの力を借りて、イケおじを量産化していきたいと述べる。具体的には、30代から50代男性の髪悩みの上位5つ、白髪、薄毛、抜き毛、かゆみ、ハリ・コシに対して、バサラのシャンプー・コンディショナーおよびジオットブルージェルで解消ができることを提案していくという。
肌悩み(乾燥、テカリ、カミソリ負け、目元のクマ、肌のくすみ)に関しては、バサラのスキンケア、バサラベースカバークリームにて解消の提案。加えて好評のオンラインセミナーの実施も紹介された。

そして業界活性化の取り組みであり、未来のイケおじを作るマイルドシェービングについて、20年近く取り組んできたが認定店は直近で1割ほど減少している現状があると述べる。一因には高齢化や世代交代が考えられるが、こうした環境変化、時代変化に合わせながら認定サロン3000店を目指すとしている。そのため理容サロンの強み、そして今の市場機会を組み合わせ、マイルドシェービングのアップデート戦略を図っていくという。
具体的には今までのお客さまに加えて、体験の入口を増やすため肌にも着目。今までの『痛くない髭剃り』はそのままに、肌に良いシェービングで美容に興味がある方を獲得を狙い、継続的な来店を促すサービスに変えていくそうだ。
ターゲットとなるのは、若い世代を中心とした美容男子。ただ理容店に行ったことがなく、マイルドシェービングを知らない状態であるため販促も支援。第1弾として、マイルドシェービングの認定店に対しタペストリーやロゴステッカーを配布するという。