NPO法人日本ネイリスト協会(JNA/仲宗根幸子理事長)は11月24日、25日の2日間にわたり、東京ビッグサイトで『東京ネイルエキスポ2024』を開催。2日間で計20,879名の来場者を数えた。
最新のネイル情報が東京に集結する世界最大級のネイルイベントとして、1999年より開催しており、今回で26回目を迎える同イベント。最新のネイルプロダクツが揃うトレードショー(全67社が出展)を中心に、ネイルをこよなく愛し、ネイルの素晴らしさを伝えてくれている著名人を称えるネイルオブザイヤー※、ネイルの技術を競うネイルコンペティションやトップネイリストがテクニックを発信するステージやセミナー(クラスルーム)、そしてネイルケアのプロフェッショナルな技術を体験できるネイルケア技術体験コーナーなど、多くの来場者で賑わいをみせていた。
※2023年よりネイルクイーンから名称を変更
東京ネイルエキスポ2024
~ネイルの未来、更にその先へ~
11月24日(日)・25日(月) 東京ビッグサイト 西1・2ホール+アトリウム
[来場者数]
2日間合計 20,879名(19,437名)
11月24日(日)10,092名(9,435名)
11月25日(月)10,787名(10,002名)
※( )内は2023年実績
■『東京ネイルエキスポ2024』オフィシャルサイト
https://www.nail.or.jp/nailevent/nailexpo24/
【ネイルコンペティション(競技)】
世界ネイリスト選手権、全日本ネイリスト選手権など、ネイリストの頂点を目指すコンペティションが行なわれた。あわせて、作品画像を事前提出するオンラインコンペティションやネイルアートフォトコンテストのWEBでの一般投票も実施された。
おもな結果は以下のとおり。
[全日本ネイリスト選手権]プロフェッショナル部門
総合 グランドチャンピオン:安達康江さん
[世界ネイリスト選手権]
チャンピオン:宮城涼子さん
[ネイルアートフォトコンテスト]
チャンピオン:大越さゆりさん
【ネイルトレードショー】
世界から最先端のネイル&ビューティグッズが一堂にそろう展示販売。エキスポ限定のコラボアイテムや特別価格での商品が並んだほか、各ブースでは最新のプロダクツを使ったデモンストレーションなどもあり多くの来場者が足を止めていた。
【クラスルーム(出展企業主催セミナー)】
目の前でトップネイリストの最新技術が学べ、最新商品情報も無料で受講できるセミナーも活況を呈していた。
【ネイルステージ】
人気ネイリストの最新のネイルテクニックが披露されるデモンストレーションや、各種ネイル関連試験の対策デモンストレーション、ネイルオブザイヤーの授賞式など最新ネイル情報を発信するデモンストレーション・ステージを開催。そのもようはネイルTVでもライブ配信された。
【ネイルオブザイヤー2024授賞式】
ネイルをこよなく愛し、ネイルの素晴らしさを伝えてくださった各界著名人の中から輝いている方に贈られるネイルオブザイヤー。今年の受賞者は夏木マリさん、WEST.神山智洋さん、エルフ 荒川さん、Novel Coreさん、角田夏実さん、三浦しをんさんの6名。2日目の11月25日には授賞式も行なわれ、観客より歓声があがっていた。
【三浦しをんさん『ゆびさきに魔法』発刊記念企画】
11月25日にネイリストを主人公にした最新長編小説『ゆびさきに魔法』を刊行した、三浦しをんさんのトークショー、本の特別販売、サイン会も実施された。
【ネイルTV】
ステージ横にはネイルTVの特設スタジオを設置。2日間にわたり、ゲストトークや出展ブース紹介などを実演され、ステージ・デモのようすなどが生放送でライブ配信された。
・ネイルTV:https://nail-tv.jp/
・公式Instagram:@jna_official
1日目には『視覚障がい者の美容とネイルについて』と題し、日本視覚障がい者美容協会(JBB)の佐藤優子代表理事、そして視覚に障がいを持つ2名のゲストを迎えての対談が行なわれた。なお『視覚障がい者向けのネイル』は、JNAが取り組んでいるテーマのひとつにもなっている。
ネイルをしていることで、周りからどのような反応があったのか。そのように視覚障がいを持つゲストに質問すると、「〝すごいね〟〝かわいいね〟と言われて、すごく嬉しくなりとても元気がでる」との答え。仲宗根理事長は、ネイルが会話のきっかけにもなると話す。
ただ、ネイルサロンでの困り事として、色がイメージしづらいこと、そして誘導の際の『こちらです』や、見本を持ってきてくれたり、仕上がり確認時の『こんな感じです』と言われることを挙げる。それについて仲宗根理事長は、丁寧に説明すればよいだけで、それほど難しいことではないと話す。
また、視覚障がいを持つ方と話をしたことで、外出の際に白杖を持つ人を見ると自然と声をかけられるようになったとも述べる。「今まで白杖をついているから道がわかると思っていた。しかしお手伝いが必要か聞くと、みなさん『お願いします』と言ってくれる。声かけてよいのか迷うかもしれないが、白杖だけで自由に歩くことが難しい場面もあるため、見かけたら声をかけてほしい」
そしてネイルサロンでの対応についてのアドバイスとして、佐藤JBB代表理事は、見え方を聞くことは視覚障がいを持つ方の中では普通であるため、まずは気軽に聞いてほしいと話す。「もちろん突然、視覚障がいを持つ方が来店すると、困ってしまうかもしれない。そこで正しい誘導の仕方、対応の仕方をインスタグラムで配信している(検索〝わかるはかわる〟)」
この動画は美容室での対応フローになるが、ネイルサロンでも活用できるという。「視覚障がいを持つ方もみなさん、ネイルサロンに行きたいと強く思っているので、もし対応でわからないことがあればJBBに相談していただければと思います」
また仲宗根理事長は、わかりにくいところを説明するだけで楽しく会話ができるとして、「家に閉じこもっている方も多いと聞いている。そこでサロンでネイルをしてもらうことは、コミュニケーションを図る良い手段のひとつ。こうしたことから理解を深めていけることもある」と述べていた。
その他、1000円の寄付でJNA認定講師がプロフェッショナルなネイルケアを提供する『ネイルケア技術体験コーナー』にはメンズネイルケア優先席も用意され、今回も大盛況。またピンクリボン・ネイルアート・コレクション2024の展示なども行なわれた。